昨年から検索エンジンへのAI活用が本格化してきました。
2019年に搭載が始まったAIモデル「BERT」によって
文章を一定理解して、ユーザーの検索意図を正確に理解しはじめ、
検索結果に大きな影響を与えたのですが
2023年12月には、あらたなAIモデル「MUM」が搭載開始されました。
「BERT」の処理能力100億パラメータに対して
「MUM」の処理能力1370億パラメータ!
桁違いの能力アップで、従来は、単語の意味や関連性の理解だけであったところから
文章の一定の理解までが可能になり
検索結果も、SEO対策もこれから大きな変化のときを迎えようとしています。
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まず、私たちがグーグルで検索する際に
文章で質問する形式で行ったとしても、その意図を理解して
適切な検索結果を表示するようになってきています。
さらに、検索エンジンが、
ウェブサイトに書かれたコンテンツの質についても評価が可能になるため、
これまで以上に、「コンテンツ」の良し悪しが
検索結果・順位に反映される割合が高まってくることになります。
たとえば、
「ヘルプフルコンテンツアップデート」(2022年~)
という検索エンジンのアップデートでは
サイト全体のコンテンツ評価をAIが行うようになり、
低品質のコンテンツが多いサイトは
サイト全体の評価が下がる仕組みが導入されたのですが
「MUM」によって、その精度がさらに高まることになります。
つまり、ユーザーにとって価値が低いコンテンツのページが多いと
サイト全体が低評価されて、
サイト内の様々なページの順位が上がりにくくなる…ということです。
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また、「リンクスパムアップデート」という検索エンジンアップデートでは
AIが、ネット上の様々なリンクを判定するようになり、
サイトが得ている低品質なリンクが「無効化」されるようになっています。
AIは、大量に、人間が判定するのと同等の判断力で処理して行きますので
その影響は甚大です。
これまでは、「見逃されていて」⇒「セーフ」だった低品質リンクも
検索エンジンに搭載されたAIが判定して、リンクを無効化して行くわけです。
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このように、検索エンジンのAI搭載と
AIの進化によって、SEOも大きく変化して行きます。
SEO対策を考えるときに
タイトルタグや内部リンクなども、もちろん、これまで通り重要なのですが
まずは、「ユーザーにとって満足度の高いコンテンツ」を制作することが
非常に重要になってきています。
そして、小手先のSEOテクニックで
検索エンジンの裏をがこうとしても
AIが見抜いてしまって、通用しない・・・という時代に突入しているのです。
コンテンツを中心とした
王道のSEOが必要、というわけです。